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|| INTERVIEW ||

 BAND-MAID® 2ndミニアルバム『New Beginning』全曲解説

 YouTube上にUPした『Thrill』のMVが、世界中のロック、メタルファンを中心に支持を受け、現在(2015年12月時点)120万回を越す再生回数を記録中。続く『REAL EXISTENCE』も、半年も経たず、間もなく82万回再生回数を達成しようとしている。さらに、第三弾としてUPした『Don't let me down』は、たった1ヶ月で18万弱の再生回数を記録。今、間違いなく世界中のHARD ROCK/HEAVY METAL/LOUD ROCK/GIRLS ROCKファンたちがBAND-MAID®に熱い視線を注いでいる。現状では、海外支持が先行中。外見的な先入観抜きに、まずは彼女たちの楽曲に触れて欲しい。なぜ、世界中の人たちが支持するのか?!。その理由がわかるはずだ。
  BAND-MAID®は、先日2ndミニアルバム『New Beginning』を紙ジャケ仕様でリリース。2月には東名阪ツアーも計画中。そのファイナルとなる東京公演は久々のワンマンとなるだけに、そちらも今から楽しみだ。他にも、様々なイベントへ出演しているように、まずは、直接BAND-MAID®のステージに触れていただきたい。そんなBAND-MAID®の魅力の手がかりに、このインタヴューが繋がれば幸いだ。
 

TEXT:長澤智典

     
 
 
 

『Thrill』が彼女たちの運命を大きく変えた!!

 
 
――みなさん、もともとメタル好きな人たちなんですか??
AKANE:メンバーみんなロックは聞いてましたが、メタル系の音楽には正直馴染みのないメンバーたちばかりでした。
MIKU:BAND-MAID®を始めてからメタルやラウド系の楽曲にも多く触れるようにはなりました。今でこそBAND-MAID®もゴリゴリでラウドな音楽を演奏していますけど、今のスタイルも、紆余曲折いろんな音楽性を試したうえで辿り着いた形なんです。
AKANE:私なんか、BAND-MAID®でドラムを叩くまではツインペダルさえ使ったこと無かったからね。
 
――現在のソリッドでラウド&ヘヴィな音楽スタイルへ舵を切り出したのは、youtubeでもすでに100万回以上の再生回数を誇っている『Thrill』との出会いがあったらなんですよね。
AKANE:そうです。『Thrill』と出会う前までにもロックな楽曲は演奏していたんですけど、そこまで激しいものではなく、むしろポップな曲調が多かったんです。ただし、「ポップな曲をやりたくて」というよりも、いろんな音楽性を試しては「何がBAND-MAID®の音楽性に似合うのか?!」を探り続けていく中でのアプローチとして演ってきたこと。『Thrill』も、最初は、昨年8月にリリースした1stシングル『愛と情熱のマタドール』のC/Wナンバーとして制作した楽曲でした。でも、『Thrill』を演奏したときに、メンバー全員が「激しい曲調を演奏していくって楽しい」「これ、BAND-MAID®の音楽性としてもっと追求していきたい」と素直に思ったというか、単純に、「演奏してて楽しかった」んです。しかも『Thrill』をライブで演奏すると、お客さんたちの反応も、明らかに熱く盛り上がっていくんですね。
 
――まさに、メンバーとファンたちとの「BAND-MAID®に求めたい音楽的な方向性」が一致したわけだ。
MIKU: そうなんです。
AKANE: もちろん、BAND-MAID®のポップな音楽性が好きなファンたちもいましたが、メンバー全員の意志が「ゴリゴリな音で攻めよう」という意識で統一されていたし、メンバーみんな自分たちの意志を曲げない人たちばかりだから、自然と激しい音楽性を求めていけば、そのスタイルも好きなファンたちが引き続き支持をしてくれました。何より、ラウド押しの姿勢を強調するために『Thrill』のMVを作り、それをyoutubeにアップしたらね。
MIKU: 世界中のロック、メタルファンたちから支持を受け、気がついたらもの凄い再生回数になれば、いろんな言語のメッセージが今でも屆いている状態。その確かな支持も、BAND-MAID®が示した方向性は間違ってないどころか、「そこを突き詰めていくべき」という強い意志に繋げた力にもなりました。
 
――実際、昨年の秋頃からは徐々に激しい曲もメニューに加えだし、徐々に音楽性をシフト。今や、激しい曲のみが並ぶセットリストになっていますからね。
AKANE: バンドを結成した当時から、「メイド服を着て恰好いいロックな音を届けるバンド」という意志を持ってはいたんけですけど、まさか…。
MIKU: ここまで激しくなるとは思っていなかったです。今や、ライブでモッシュやダイブが起きるのさえ当たり前の風景として受け止めていますからね。
AKANE: 私たちも、お客さんたちを熱く煽りますし(笑)。
 
▶ BAND-MAID®  / Thrill
 
 
 
■全曲解説 Part.1
  
――ここからは、簡単にですが2ndミニアニバム『New Beginning』の全曲解説をお願いします。1曲目を飾ったのが、BAND-MAID®の運命を大きく変えた『Thrill』です。
MIKU: この『New Beginning』自体が、「BAND-MAID®が新たな一歩を踏み出してゆく始まりの作品」という意味を持っています。だからこそアルバムでも、BAND-MAID®の方向性を決めた一番の代表曲である『Thrill』から幕を開けたくて1曲目に持ってきました。
AKANE:『Thrill』に続くのが、激しさよりもグルーヴを軸に据えた『FREEZER』になります。今やBAND-MAID®の場合、「激しい楽曲を叩きつけるバンド」という印象を強く持たれるようになっています。だからこそ、「こういうアプローチも出来るんだよ」という姿勢を『FREEZER』を通して示したかったんですね。
MISA: ドラムとベースの絡み合い生まれるグルーヴが、演奏しててすごく気持ちいいんです。そのグルーヴの魅力を『FREEZER』では感じて欲しい。
MIKU:『FREEZER』でフックな表情を描いたところで、BAND-MAID®のスタイルを決定づけた『REAL EXISTENCE』が登場します。『Thrill』を通して海外へも侵攻していける手応えを感じたからこそ、この曲ではさらにBAND-MAID®の求めるべき音楽性を提示しつつ、MVでは日本らしさを映像へも投影してという姿勢を持って作りました。つまり、『Thrill』の進化系であり、BAND-MAID®のスタイルを決定づけたのが『REAL EXISTENCE』になります。
AKANE:『REAL EXISTENCE』こそ、一番ラウドやメタルという言葉が当てはまる楽曲だからね。
SAIKI: BAND-MAID®の歌詞に登場するのは、みんな強い女性の姿。この強気な主人公は、自分自身の感情にもリンクしてるから歌いやすいんです。かなり特色を持った歌詞をメロディアスに歌っているように、聞いた人の胸に響きやすい楽曲にもなっていると思います。
 
▶ BAND-MAID® / REAL EXISTENCE
 
 
 
――歌詞の中で「こんなイイ女リアルにいないって」と歌っています。まさにそのフレーズはSAIKIさんのことだ。
SAIKI: いや、そうは思ってないですけど(笑)。そこは、そういう女性に成りきって歌った感じです。
MIKU:『REAL EXISTENCE』で激しさを提示したからこそ、続く『Price of Pride』ではちょっと落ち着いた感じでアプローチしてみました。
KANAMI: このアルバムの中では、一番ポップス寄りで聴きやすいメロディアスな楽曲って感じです。歌詞もポジティブなように、「BAND-MAID®はこういうアプローチも出来るんだよ」という彩りとして入れてます。
 
――ポップス寄りと言いつつ、根底にはしっかりラウド/ヘヴィさはありますからね。何より、歌詞が強気です。
MIKU: BAND-MAID®の歌詞は、全部そう。「この歌詞ちょっと悲しんでる??」と思ったら、結果「強気になってる」みたいな。メンバーみんな、スタイルは違うんですけど強い女性ばかりなんで。
 
――MIKUさんは、ステージ上のMCでSAIKIさんになじられ、お客さんに突っ込まれと、かなり打たれキャラな人。それでも常に笑顔のよう、かなり打たれ強い性格ですよね。
MIKU: 打たれ強いですね。よくメンバーにも「そこまで言われて、どうしてめげないの??」と言われます。けど、最近はメンバーも私の微妙な心の変化をつかんでくれるようになってて。「ライブ後に、今日、じつは打たれて心へこんでたでしょ」と言われるようにもなりました。
AKANE: 最初に発するお馴染みのセリフである「お帰りなさいませ、ご主人様お嬢様」の声のトーンで、MIKUの今日の気分がわかります。
SAIKI: それでも私は気にせず、小鳩(MIKU)を罵倒してます。
 
――そんなSAIKIさんのお気に入りナンバーが『Arcadia Girl』だと聴きました。
SAIKI: 歌ってて気持ちが入ってくるというか、「この気持ちわかるな」と共感しながら歌えてたんで。曲調面でも、激しさだけではない異なる表情を見てもらえるし。
――『Arcadia Girl』は、一見弱そうに見えて実は強い芯を持った女性の、自分を奮い立たせてゆく歌です。
SAIKI: その芯にある強さを伝えてますからね。
 
 
■全曲解説 Part.2
 
MIKU:『Don't apply the brake』も、よくお給仕(ライブ)で好んで演奏している曲です。
KANAMI: 楽曲アレンジ面では、メンバーの演りたいように弾かせてもらいました。
AKANE: レコーディング当日に、「やっぱ、ここをこうしたいから」とガラッと変えてたくらいだからね。演奏陣それぞれがが良い意味で個性を発揮しながら遊びつつ、ライブでも盛り上がれる楽曲になりました。
MIKU: 遊びつつも、キャッチーさもしっかり活かしつつみたいな。どんなにラウドに攻めても、やっぱしキャッチーさは一つの個性として活かしていきたいところなので。
 
――個性と言えば、続く『Beauty and the Beast』は、MIKUさんのソロナンバー。ツインヴォーカリストの一人であるMIKUさんの歌声の魅力をたっぷり堪能出来ます。
MIKU: この曲は、私の歌もそうだけど。間奏部分をぜひ聞いて欲しいんです。
KANAMI: 急にテンポチェンジして、いきなり演奏が速くなるからね。
AKANE: いきなり2ビートになったりね。疾走感を持った楽曲だから、ライブで演奏すると盛り上がるんですけど。演奏面では苦戦もしたように、アルバムの中一番飛び抜けて色の強い楽曲になりました。
 
――SAIKIさんは、なぜ歌わなかったんですか??
SAIKI:「イヤ」とか「なんで?」など、私のキャラじゃないでしょ。そういうのは小鳩に任せておけばいい。なので、私は歌いません!!
 
――だけど、この歌も結果的には強気な女性像を投影していますよね。
SAIKI: 小鳩っぽい曲は、こいつに任せておけばいいんで。
MIKU: 良い意味で「可愛らしさ」も出ている歌ですからね。
AKANE: 歌詞も、女の子っぽいからね。だけど、結果的には強い女性の姿。でも確かに、SAIKIの強さとは違うからね(笑)。
MIKU:「小悪魔」的な…。続く『Don't let me down』は、初めて全編英詞に挑戦した楽曲になりました。
 
――『Don't let me down』は日本らしさを投影したMVも制作しているように、海外向けに制作した楽曲??
MIKU: MVでは、私が浅草や渋谷、東京タワーなど、日本を象徴する各地を走りまわる映像にもなっていれば、あえて全編英詞にもしたように、海外の人たちへ向けて制作した楽曲になりました。
SAIKI: この歌のレコーディングでは英語の発音にもすごく気を使ったよう苦戦もしたと言いますか、LとRの発音の仕方の違いとか本当に難しくって。
MIKU: それでも、あえて英詞で挑戦するなら、しっかり聞き取れる発音の歌にしようということで、頑張ってリアルさを追求していきました。
AKANE:『Don't let me down 』も今やライブの定番曲のように、演奏してて気持ちいい歌です。
 
▶ BAND-MAID® / Don’t let me down
 
 
 
――最後を飾ったのが、『Shake That!!』になります。
AKANE:『Shake That!!』もギターソロやドラムソロを入れたりなど、メンバーの個性を活かしたアレンジにと自由に遊べた楽曲になりました。
MISA: まさに「ロック」している楽曲なんで、私は大好きです。
 
 
 
 

「お給仕」という言葉を、日本語で世界中に浸透させたいです。
 
 
――話を聞いてると、今のBAND-MAID®は国内はもちろん、海外も確実にターゲットに入れた活動をしていますよね。
MIKU: BAND-MAID®の場合、結成した時点から海外は意識していました。だからこそ、日本の文化を象徴するメイド服も身につけているわけなので。
 
――MISAさん自身、今でもメイド服を着るのに抵抗を覚えていません??
MISA: 特別好きという訳じゃないです。だけど、これは私にとっての戦闘服みたいなものなので。
MIKU: 酒呑みなMISAが、メイド服を着るだけでシャキっとするからね。
 
――そんな余談話もありつつですが、BAND-MAID®も何時かは海外進出を…というのも、当然考えていますよね。
MIKU: もちろんです。まだ具体的な予定はないですが、何時かは海外ツアーだってしたいし、音源も海外流通というか、海外のレーベルから出したいなという希望を持って、いろいろ準備に勤しんでいます。だって、メンバー自身は、もう海外ツアーへ行く気満々だからね。
AKANE:『Don't let me down』では英詞のアプローチはしたけど、基本は、今のスタイルをそのまま海外へぶつけていきたいなと思ってる。MIKUなんか、ライブで何時も言ってる挨拶を英語で言おうと勉強までしてるからね。
MIKU: もちろん、最初に日本語で「お帰りなさいませご主人様お嬢様」や「お給仕始めます」とも言うんですけど。それが、どういう意味なのかを知ってもらうためにも、英語でも伝えたいんです。実際にtwitterでは、そういう説明を英語でもしてますし。とにかく「お給仕」という言葉を、日本語で世界中に浸透させたいです。
AKANE: 世界中の人たちが、「お給仕」って叫んだら凄いよね。
 
――その風景観たいなぁ…。
MIKU: BAND-MAID®のことを知らない人たちの場合、意味もなくメイド服を着てると勘違いしてる人も多いと思うんです。だけど、ライブを観ていただければ、ライブのことを「お給仕」と呼んだり、「お帰りなさいませ、ご主人様お嬢さま」と挨拶をするなど、メイド服を着ている理由もわかっていただけると思うんですね。しかも、『New Beginning』の紙ジャケットを広げると、私たちの姿がバーンと映し出されるんですけど。それを見ることで、各メンバーのキャラクターもわかれば、同じメイドでも恰好の異なる人がいるのはどういう理由なのかも察知出来ると思います。何よりそこは、ライブに足を運んでもらえれ一発で理解していただけること。だからこそ、まずはBAND-MAID®のライブを観て欲しいんです。
 
――確かにライブを観れば、すべての理由が明瞭に伝わりますからね。
MIKU: 来年2月には東名阪ツアーも行えば、ファイナルは東京でのワンマン公演を予定しています。詳細は改めて告知しますし。その前にもいろんろイベントライブに出ては演奏しているので、まずは直接BAND-MAID®のライブに触れてください。それからでも遅くはないです、その偏見のメガネを外すか外さないかは。
 
 
★CD情報

New Beginning
 
BAND-MAID®
¥2,481 (税込) 
2015年11月18日
クラウン徳間ミュージック販売株式会社
 
収録曲
1   Thrill(スリル) 
2   FREEZER 
3   REAL EXISTENCE 
4   Price of Pride 
5   Arcadia Girl 
6   Don't apply the brake 
7   Beauty and the beast 
8   Don't let me down 
9   Shake That!!
 
 
LIVE情報
2015年
・12月24日(木) Shibuya Milkyway
 [BAND-MAID® x Shibuya Milkyway【Breakn' New Gate】]
 
2016年
・1月14日(木) 新宿club SCIENCE
 [BAND-MAID® x club SCIENCE【Breakn' New Gate】]
 
 BAND-MAID® New Beginning Tour 2016
・2月5日(金) 心斎橋CLUB DROP [CANTOY presents【みりぽ生誕祭】]
・2月12日(金) 今池3STAR [FluoLightArch presents【SlaveArroW】]
・2月14日(日) 下北沢LIVEHOLIC [New Beginning Tour 2016 Final ]

BAND-MAID® - Official Site
http://bandmaid.tokyo/
 
■プロフィール 
2013年7月に結成した5人組ガールズバンド。ライブのことを「お給仕」と呼び、ファンのことを「ご主人様」「お嬢様」として迎え入れている。楽曲はロックテイストを主としており、「可愛らしさとかっこよさ」の相反する魅力を持ちあわせている。そのルックスとは正反対の音楽性で観る人を魅了する。

BAND-MAID® - Official Site
http://bandmaid.tokyo/
 
■プロフィール
  2013年7月に結成した5人組ガールズバンド。ライブのことを「お給仕」と呼び、ファンのことを「ご主人様」「お嬢様」として迎え入れている。楽曲はロックテイストを主としており、「可愛らしさとかっこよさ」の相反する魅力を持ちあわせている。そのルックスとは正反対の音楽性で観る人を魅了する。